レボセチリジンとセチリジンはどちらもアレルギー治療に用いられる、眠気の少ない第二世代の抗ヒスタミン薬です。レボセチリジンはセチリジンの改良版で、6ヶ月の子供から使用できるのが特徴的です。レボセチリジンは眠気の副作用も少ない傾向がありますが、服用後の自動車運転等はセチリジンと同様に避ける必要があります。セチリジンには光学異性体のR体とS体が1:1で含まれていますが、このR体とS体で薬理作用の強さや持続時間が大きく異なります。セチリジンを改良したレボセチリジンは薬理作用が強力で長続きするR体だけを抽出した薬で、セチリジンの半分の量で済むことが知られています。現在の日本では、特別な理由がなければ、眠くなりにくい第二世代の抗ヒスタミン薬を使うのが基本になっています。第二世代の中でも、レボセチリジンやセチリジンは比較的強力な効果を示す薬ですが、その反面、フェキソフェナジンやロラタジンと比較すると眠気の副作用が出やすいという傾向があります。しかしながら、効果や副作用の感じ方には個人差が大きく、どの薬があっているかは実際に服用してから初めてわかることも多くあります。第二世代の抗ヒスタミン薬にはいろいろな種類があることを患者さんには十分伝えた上で、眠気や口の渇きといった副作用を感じた場合には我慢せずに薬剤師に相談できるよう、体制を整えることが重要です。