一度身に着けた知的能力が徐々に失われ、自立した社会生活が営めなくなった状態が続くようになると「認知症」と診断されます。脳梗塞などの原因が無いのに、脳の神経細胞が徐々に減っていく病気が存在し、最も多いのがアルツハイマー病になります。注意すべきは、慢性硬膜下血腫・正常圧水頭症・甲状腺機能低下症・ビタミン欠乏症などと見分ける事でしょう。アルツハイマー病の初期段階の症状として、まず物忘れが現れる事で有名です。近々の記憶から忘れやすくなっていきます。この物忘れの症状は、時々「容器」で例えられます。記憶した物事を内容物と捉え、それが容器の中に入っています。当然、古い記憶は容器の底に、新しい記憶ほど容器の口に近くなります。この記憶した物事を取り囲む容器が、上側から崩れていく為に、昔の事は覚えているけど最近の出来事を忘れたり、或いは覚えづらくなったりという事が起こります。