細胞診を細分化すると、剥離細胞診と穿刺吸引細胞診と術中細胞診の3つに分けられる。
1つ目の剥離細胞診は、苦痛などをほとんど伴わないスクリーニング検査であり、具体例として肺がん検診の際の喀痰・尿細胞診・口腔細胞診・子宮がん検診時の子宮頸部スメアなどが挙げられる。人間ドック健診においても細胞診の主体ともいえる検査だ。一方で穿刺吸引細胞診では、唾液腺や甲状腺・乳腺などの表在性臓器の腫瘤病変に対して用いられ、病変部の良悪性を判定する目的として使用される。21~25ゲージの細い針を用いて採取し、通常だと穿刺吸引細胞診では局部麻酔は使用せずに採取を行う。
そして最後に術中細胞診は、術中に採取された腫瘤そのものを、術中に胸水や腹水・心嚢液で直接もしくは生理食塩水で洗浄したのち遠心して得られた細胞より良悪性を判定するというものである。