人間ドック健診で対象となるのは、普段の日常生活にはそれほど影響を及ぼしていない騒音性難聴・加齢による老人性難聴などの慢性的感音難聴が主である。検査結果で異常所見が確認され且つ耳疾患の既往が無い場合には、より専門的知識と精密な検査が必要となる事もあり得る。

その場合は診断に際して専門医に紹介する必要があるだろう。異常所見の内、老人性難聴が疑われている場合には、健診にて難聴の進行の有無を確かめた上進行する際には専門医に紹介・連携を図るという流れになる。

特に難聴の訴えはなく、耳鳴り・耳の閉塞感を訴えているような場合にも注意が必要だといえる。加えて、それぞれの危険因子つまり家族歴や生活習慣病の有無、職場環境などを確認し、予防の重要性を患者さんに認識してもらうという事が大切である。