この検査は、尿道からX線に写る造影剤を注入することで膀胱と尿道のX線撮影を行うものである。
この検査から、前立腺が大きくなっているか否かを知ることが出来、前立腺肥大・前立腺がんの診断に役立てられる。また、そのほかにも膀胱がん・尿道狭窄・尿道憩室などの診断の際にも用いられる検査だ。前立腺に特化した検査という事もあり、男性に対してのみ行われる検査である。
さて検査の流れであるが、X線撮影室に入り下半身の着ているものはすべて脱いでいただく。検査台にあおむけに寝て、はじめに造影剤を投与していない状態で単純撮影から行っていく。続いて、麻酔薬を塗ったカテーテルを尿道口から約3㎝挿入し造影剤を注入しX線の撮影にいよいよ入っていく。姿勢を変えつつ数枚の撮影を終えて終了となる。所要時間はおよそ20分。外来受診でも受けることが可能な検査だ。尿道にカテーテルを挿入する際には、麻酔薬を塗っているとはいえ多少の痛みを感じることはあるようだ。
この検査の前は排尿し、検査後は水分を多く摂取し造影剤を早く排泄することが注意点だといえるだろう。検査後に多量の出血が続くようであれば病院に連絡し、主治医の指示に従っていただきたい。検査より、前立腺が肥大しているようであれば膀胱が圧迫されている形が映し出される。前立腺肥大であれば、その線はなめらかな曲線なのだが、形が整っていない線の場合は前立腺がんの疑いが強くなる。前立腺がんの可能性がある場合には、さらにCT検査や生検を行う必要があり、その後手術を行っていく。前立腺肥大の場合であれば、排尿障害がどの程度起こっているのかを診断し、必要に応じて施術も行うこともある。